広報、広聴、PR、Public Relationsそれぞれの関係
広報・PRの定義についてはさまざまな議論や種類、特徴があります。当ブログの「定義」カテゴリでは、その複雑な世界を少しでも整理することを試みます。
「広報とPRは違う」
日本のPR業界最大手、電通PRのサイトでは「違う」とされています。*1
ポイントは、「広報」が「広」く「報」じる、というように、一方的に伝達する行為ととられるのに対し、PR(Public Relations)は「公衆(Public)」との「関係」として捉えられること。後者は一方的ではなく、双方向なコミュニケーションを通した関係構築とみなされている。
このように「広報」を「一方的な情報伝達」として捉えるのを「狭義の広報」ということがあります。*2
「広報と広聴は違う」
日本広報協会によると、「広聴」とは「広く一般の意見を聴くこと。」*3
「狭義の広報」と、広聴は別のものですが、二つがセットになる、双方向的なコミュニケーションを「広報」と呼ぶこともあります。これが「広義の広報」になります。
「広義の広報」と「PR」「Public relations」は同じものだとされる場合が多いイメージです。
「PRとPublic Relationsは違う」
時々見かける主張です。「PR」は広告と同義のものとして使われることが多いため、「PR」は「広義の広報」や「Public relations」と違うものとして捉えるケースです。
以上のように、細かく分ける議論をあえて図にまとめるならば以下のような形になるでしょうか。ただ、このような関係はかならずしも業界や学会で合意されているものではなく、状況や文脈によって使い方も異なります。煩わしいです。