広報・PR研究者のメモブログ

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番記者が取材対象の広報として採用される事例が増加中?

『選択』(3/6(月) 13:02配信)によれば「トヨタ自動車番記者たちが次々と第二の人生の舞台に「トヨタ」を選んでいることが話題を呼んでいる」とのこと。

zasshi.news.yahoo.co.jp

 

記者が企業や政府の広報担当に転職することはよくある。広報史を紐解けば、現代的な広報産業は新聞記者が築いてきたものと言って過言ではない。

ただ、転職を想定して記者がジャーナリズムの原則に反するような報道をしてしまうことや、多くの記者が広報担当に鞍替えすることで報道体制が弱体化し、戦略的な情報発信が増加してしまうこと、いわば報道と広報の勢力関係が崩れることは社会的に望ましくない。

アメリカでは、記者よりも企業の広報担当の方が給料や仕事環境が良く、ピューリッツァー賞を受賞するような優秀な記者ですら広報担当になるケースが多いとされている。日本ではこの状況がどの程度進行しているのか気になるところ。